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☆TAKISHITA RYO Official Blog ☆

僕の大切な宝物(原題「小石、恋し」)

 

2014-05-02 10:00:31
 

 

 
パソコンデスクにしている古い木机の引き出しの奥には、いろんな宝物が詰まっている。
 

 

ずいぶん前に観た公演のチケットや
裏山の崖で掘り起こした貝の化石、
恐竜の消しゴムや金色のメダル。
竹の物差しと友人からもらった万能ナイフ。
 

ひとつひとつを手に取ると、
それらは僅かな輝きを放ちはじめ語り出す。
 

でも、その声は僕にしか聞こえない。

 

 

だって、ただのガラクタだ。
楽天やamazon、
yahooオークションにも並ばない
なんの価値もないモノたち。
だけど、捨てることのできない、
どれも僕の大切な宝物だ。
 

 

ひし形の石は引き出しの隅っこに眠っていた。
手触りのいい、うすべったい石。
 

 

ずいぶん長い間
忘れられていて取り出した。
ふと手にして、
枕元のベッドチェアに置いてみると
なかなか素敵な石ではないか。

 

 

子供のころにひろった
なめらかな小石。

 

 

河原で遊んでたのだろうか?
矢の先のように鋭角にしてあるのは石器時代の物まねかな。
 

 

どこで拾ったんだっけ
と、思うがよく思い出せない。
 

そして僕はいつの間か寝てしまうのだ。

 

 

いつものように
寝っころがりながら、なんとなくながめる。
アナログのラジオからは
雑音の混じったクラッシックが流れている。
オペラのアリアかなんかだ。

 

ひとひらの石を握ってみると、
冷たい感触に懐かしさがある。
 

 

涼しげな川のせせらぎが目に浮かんだ。

 

 

そうか。これは
僕が10歳くらいの時、
夏休み奥多摩へ臨海学校に行ったときのものだ。

 

 

浅瀬をビーチサンダルで歩きながら、石を拾う。
 

これは違う。
これがいい。
 

なるべく平たい石がいい。
半ズボンのポケットに、よさそうな石を詰め込む。
 

 

子供の頃の僕はなぜ、このひし形の石を拾ったのだろう?
それにしても河原で拾った石にしては、カタチが整いすぎている。
これは自分で削ったんだろうか。
 

 

キャンプ場の焚き火の釜戸で炊いている飯ごう、
となりではぶつ切りにしたニンジンやジャガイモ、
たまねぎと豚肉が大きな鍋で煮えているが、
カレーにありつくには、まだ時間がかかりそうだ。
 

 

河岸で年上のおにいさん達が、石を投げていた。
ぎゅんとなげると流れる川を小さな石が、
水しぶきを切って数回弾んでは、沈む。
 

なだらかな水面を波紋がすべっていく。
 

石跳ばし遊びか。
 

僕もやってみるけど、なかなかうまく行かない
二段くらいしか弾まないのだ。
 

 

「お皿みたいに高速回転させて水面ギリギリに勢いよく投げるんだ」
「なるべく平べったい石がいいんだよ」
と、面倒見のいいお兄さん達のアドバイス。
 

石探しが始まった。
丸いものより平らなものをえらんで、
その中でも一番しぶきを切って跳びそうなものを見つけた。
 

それらを拾いまた投げる。
暴投して、あるお兄さんの頭にぶつけて、隠れたっけ。
 

そして僕はそれだけでなく、もっとすごい工夫を思いついた。

 

平たい石を
こすりあわせて川の水で磨き、
薄く鋭利に加工するのだ。
水で濡らしながら包丁を研ぐのをなんかでみたんだ。
 

さっそく河原にしゃがみながら、まるで
刀職人のように小石を磨く。
 

磨いていると削れた石の表面が白く濁る。
当たり前だが砥石でもない、ただの河原の石だ。
 

端角を尖らせるともっと水を引き裂くだろうと
バランスよく両脇の端をそろえて削っていく。
 

あまりに熱中しすぎて、
石投げを忘れるくらいに。カレーを食べたあとも。
 

楕円形だったものが四角くなり、
磨いて白く濁った石の表面を何十回と
川の水で洗い流して仕上げていく。
 

 

このひし形の石こそは
川面をしぶきを切って跳ねるにちがいないという確信があった。

 

 

手の中で、
濡れた石は
つやつやして
深く緑色に、光っていた。
 

 

それは、強くて美しい。
 

 

そして
手放すことへの
もったいなさがあった。

 

 

 

キャンプ場のカレーライスの味や
お兄さん達の顔は忘れてしまったけど、
 

この石には、河原の記憶が詰まっていた。

 

 

 

 

最近、眠る前に、やっている儀式みたいなことがある。
おまじないのようなものだ。
ひし形の小石をなでながら今日を思い出すのだ。
なるべく一日の中で、
嬉しかった事や笑ったことを思い浮かべながら石の中へ刷り込むと、
 

寝付きもよくなるのか、
いつの間にか、ぐっすりと眠ってしまう。
夢見もいい。
 

 

 

河原の匂いは、もうしない。
 

かすかに漂うのは、
子供だった頃のなめらかな手触り。
 

 

 

そして、今
小石をさすると
気分がいいのは、

 

引き継いだ
記憶を、
重ねているからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本日も訪問、
そして最後までありがとうございます。
 

ここに書いた眠る前にスベスベの石をさすりながら、
今日一日の嬉しかったことや笑っちゃったことを
思い出しながら刷り込むのオススメです。
(あ、水晶じゃない、ふつうの石がいいですよ)
 

やってると、その石が幸せな気分のスイッチになるのかな。
 

なんか、ほんと、いいですよ。

 
 

僕の場合は朝、よく行方不明になります笑
なくしたー!って探すと掛け布団の上やベッドの下で
ポツンと放っとかれてるのを見つけるんです。
ゴメンね。小石くん。
 

 

このGWに河原へいくのでしたら、
しっくりくる小石探しもいいですね。
 

 

コメントやイイね
いつも、ありがとうございます。
一つ一つ必ず返しますからね。
 

 

では、また。涼

 

 
 

 
◎ご案内◎
~子供のころの宝物、そして今の~
2014 5/25・31
S.W.A.T!小公演
「とれじゃーぼっくす」
@関東近郊

出演シテマース(^_^)/涼

 

 

《詳細ハコチラ》
 

 

この記事を書いている人 - WRITER -
俳優 YouTubeダーさん  プロデュース公演に参加したり若手作家たちの作品にも精力的に多数参加。そのBEEPでDEEPな交友関係はかなり広い。YouTubeチャンネルは保育士さんや子供たちに大人気。また国民的テーマパークのショーアクターとしての実績も長い。 絶対青春コメディ sing!!! 九州公演 2022/01.14〜15 劇団S.W.A.T!公演「ある超能力者の記録」2022/02.10~20 など
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