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☆TAKISHITA RYO Official Blog ☆

放課後のデッサン2011

2022/06/01
 

放課後のデッサン タキシタリョー

2011-06-03 16:00:28
 

 

曇天の街路だが、本を読む場所をみつけるために、歩く。
雨が降ったら、降ったでいいのだ。
 

よく通る、金網に囲まれた公園。
 

フェンスの背が高く住宅地の真ん中にあるせいか、そとから眺めた閉息感がここに入るのを、いつも敬遠させていた。
 

「野球・ゴルフ・サッカー等はみんなのめいわく!やめましょう」
 

僕は、読書。
 

 

 

誰もいない。
せまい入り口を抜けて細長いベンチに座った。
意外とひらけた運動場は、所々に木が点在している。
野球をやろうにもサッカーをやるにも、この風格ある木がじゃまするだろう。
 

 

少し風が吹いた。
 

 

金網を背に、うすっぺらいコンクリのベンチで、本を開く。
ひらけた空気が、ぽっかりとした午後を放ったらかしてくれる。
 

 

 

トンっと
 

 

運動場にサッカーボール。
短パンの少年が、追っかけて蹴る。フェンスに跳ね返って、また蹴る。青いシャツにはBrazilと書いてあった。
 

フェンスの壁当てを聞きながら、また活字に目をうつす。
 

 

「まさかのえらーではありませんか」
半ズボンの男の子。
 

「変化球」
「おれのアンダースローをうけてみろ」
 

 

こっちではキャッチボールが始まった。
捕りそこねたボールが足もとに転がる。
僕が拾うより早く、跳びついて投げる。
 

 

 

いつの間にか、そこかしことキャッチボールをする子供らでいっぱいになった。
おっきい子や小さい子が、
 

すぱーん、すぱーんと
 

グローブのいい音をさせる。
 

活字の中で、跳ね回る無邪気な声は、校庭の休み時間を過ごしているような、懐かしい気持ちにさせた。
 

 

さっきのBrazilサッカー少年は向こう側で、誰かのグローブを奪って、木の周りを追いかけっこしている。ここじゃサッカーよりキャッチボールだ。
 

公園の角に集まる、小さな集団がバットを持ってきた。
 

フェンスの入り口を、
二人のランドセルの子がポッケに手を突っ込んで眺めている。
 

サッカー少年は誰かのバトミントンの羽を拾って投げだ。
 

 

「土井どいーっ」
「前田セカンド」
 

 

 

これから雨が降る予報だが、そんなのお構いなしに草野球がはじまりそうだ。
 

 

よごれた黄色いテニスボールを振りかぶって投げた。
にぶい音は、元気な放物線を描いて、二塁の奥の針葉樹を越えた。

 

 

本を読むのに、気が引けた。
 

ここは君たちの場所だ。

 

 

 

「野球・ゴルフ・サッカー等はみんなのめいわく!やめましょう」
 

区民の看板に、つい吹き出してフェンス越しを振り返ると
 

 

 

 

背の高い木は、グラウンドを覆う曇のカタマリを貫ぬき、はじけた声がふりまかれる。
 

 

 

 

 

 

 

少し風が、吹いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本日も訪問ありがとうございました。涼

 

 

 

 

 

 

この記事を書いている人 - WRITER -
俳優 YouTubeダーさん  プロデュース公演に参加したり若手作家たちの作品にも精力的に多数参加。そのBEEPでDEEPな交友関係はかなり広い。YouTubeチャンネルは保育士さんや子供たちに大人気。また国民的テーマパークのショーアクターとしての実績も長い。 絶対青春コメディ sing!!! 九州公演 2022/01.14〜15 劇団S.W.A.T!公演「ある超能力者の記録」2022/02.10~20 など
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