節目の酒
2022/04/18
「そろそろ、呑まない?」
稽古や手放せない仕事で、たいてい行けないと返信するのだが、
思いもせず「おおー!」「空いてる?」「ホントかよ」と街でバッタリ。そんな風に会う友がいる。
遠くに住んでいて、でもここぞと言うときにハッキリとものを言ってくれる。そんな知り合いがいる。
おととい祝福のメールが届いて返信した。次、いつ呑めるかな。もうひとつ大事な返信も、顔を浮かべて返す。
たまに会うからこそ、なのかも知れない、でも緊張感でもなく、
しかし少し背筋を伸ばして、その人たちの話しに耳を傾ける。
僕はたいていガハハハ笑って、フンフンうなずいて、なるほどと関心している。
嬉しい報告、悲しい出来事、こだわりの話しに、笑えたこと。
「お芝居だけは、ちゃんとやりなよ」
「それは、駄目だよ」
耳は痛いけど、心地よい。もっとやるぞ、なんて思い。そんなときは友というよりは、師みたいだ。節目と節目の間にちゃんと言葉をかけてくれる。
メールに返信しながら、鏡を磨がいてなきゃ、と思う。鏡とは、向かいのガラスではなくて、向かいの自分だ。
おっちょこちょいで、
カッコつけたがりの
ちょっと見栄っぱりで
でも、しっかり歩こうと
思っている。
そんな、鏡の向こう
また会う友と、
笑える酒を。
20180510
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